今回はPower AutomateのTIPSです。
まずはエラーは発生させてみる。
手動実行のフローをつくります。条件分岐のアクションを配置します。
「はい」の分岐に「データ操作」>「作成」アクションを配置します。utcNow関数をいれておきます。
「作成」アクションをもうひとつ配置します。この作成アクションには先ほどutcNow関数をいれたアクションの出力をいれておきます。
ひとつめの「作成」アクションを「いいえ」分岐のほうに移動しようとしてみます。これはエラーにはなります。移動することができません。
このアクションは、それに依存するアクションの下にドラッグできません。
ふたつめの「作成」アクションを「いいえ」分岐のほうに移動しようとしてみます。これもエラーになります。移動することができません。
このアクションは、それが依存しているアクションの上にドラッグできません。
なぜエラーが発生したのか?
フローはアクションが他のアクションを参照しているとき、その参照先アクションが存在するかどうかを認識しています。
例としてOutput関数で存在しないアクションの名前を指定すると、、
エラーになります。この状態でフローを保存することはできません。
アクション '作成_2' の入力パラメーターに対して、'存在しないアクション' への有効な参照を含めるには、直してください。
今回発生したエラーの理由は上記と同じです。
下図のふたつめの作成アクションがひとつめの作成アクションを参照しています。別の分岐にアクションを移動すると参照が切れてしまうため、フローがそれにストップをかけたのが今回発生したエラーです。
エラーを回避してアクションを移動する
ではどうやったら、ふたつの作成アクションを「いいえ」の分岐に移動できるか? 「スコープ」アクションを使ってふたつの作成アクションを同時に移動すればエラーにならずに移動できます。
実演します。
移動元である「はい」分岐に「コントロール」>「スコープ」アクションを追加します。
「いいえ」分岐に移動したいアクションをスコープ内にいれます。
スコープごと「いいえ」分岐に移動します。
移動しました。
スコープからアクションを出します。
スコープを削除します。
これで移動が完了しました。
今回は以上です。
2023/6/17 追記:実演動画をアップしました
「スコープ」アクションを使ってふたつのアクションを同時に移動
ちなみに今回のようなアクションの配置であればこんな移動もできます。
ポイントは移動前に移動先の領域にアクションをひとつ仮置きすることです。分岐の一番上に直接アクションをドラッグアンドドロップで移動することはできません。そのため、一時的なアクションを配置したうえでその下にアクションを移動しています。